もういっちょフィルムカメラ
フィルムにはある一定のテンポというかサイズがあって,それの積み重ねであるという事に最近気がつきました. たとえば,36枚撮りのフィルムで10本撮ってきたとすると撮られた量は360枚ということになります.
フィルムカメラの場合,まずは各々のフィルム毎にベタ焼きと呼ばれる36枚を一枚に焼いたシートをつくります. つまりベタ焼きが10枚出来上がる訳です. 実際に見てもらいたい(つまり,例えばブログにアップする写真もそうですが)写真を選択するには,その36枚毎に候補を絞り,10枚のベタ焼きから候補にあがったものを更にまた見比べるという作業をしています. つまり「選択」が2段階になっている.
一方デジカメで360枚撮って,仮に例えばiPhotoに読み込ませた場合,360枚の中から候補を探さなくてはならない. これは36枚の中からまず探し,ついで候補の中から代表を選ぶという2段階の選択プロセスを実現できるフィルムに比べると,かなり難しい作業になる気がしていて,おぉ,なんだか仕事にも通ずるものがあるなぁ.
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先日,ワークショップに伺っているところの暗室をお借りして2時間ばかり持っていったフィルムのベタ焼きを作りました.(その後,数枚プリントしてみました) 持っていったのはブローニーと呼ばれる少々大きめのフィルム. 一本に12枚撮れます. これを6本持っていったので都合72本だったのですが・・・.
たいてい72枚くらいあると1~2点はちょっと気に入った写真があるものなのですが,モノの見事に全滅というか,自分で「オレ,なんでこれ撮っているんだろう?」と当時の(ってもほんの数日前ですが)自分のケツを蹴っ飛ばしたくなる様な写真ばかり. もうホント,ガックリでした.
それでも練習のために,数枚焼いてみました. プリント(引き伸ばし)自体は本当に楽しいんですが,やっぱり伸ばしている写真そのものが自分にとって「グッ」とくる写真じゃないとなぁ・・・. ってことで,またたくさん写真を撮っていきたいと思っている訳です. 撮る枚数が少なすぎる,とは言えるかも知れません.
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そんな訳で,今日は吉祥寺のヨドバシにちょっとだけ寄って,印画紙とフィルムを買い,ついでにベタ焼きを撮りやすいネガシートまで買って,すっかりウキウキの年末という訳です. このまま勢いで「引き伸ばし機」とか買いそうなんですが,ワークショップの先生から「くれぐれも自分で引き伸ばし機を買ったり,暗室を作ったりしないように」と釘を刺されていますので,まだしばらくは大丈夫かな?(笑)